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学習の自動化・効率化のためのLMS選定開始

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 vtmcでは、学習コンテンツを学んで小テストを解くことを繰り返す仕組みを作っています。国試科目を適切な間隔で小テストと科目資料の学びを繰り返すことにより、アクティブリコールを繰り返すことが目標です。この仕組みを体系化していくためには、受講者の学びの記録を残して整理していくことが必要です。当初、エクセルのようなシートに学習記録を残して整理していく予定だったのですが、学習者のことを考えると、24時間学習を受け付けて体系的に記録を残していく必要が生じます。 LMS Frappe (https://frappe.io/learning) それで、学習管理システム(LMS)を選定することになりました。 LMSとは、主に企業や教育機関で利用される、eラーニングやオンライン研修を実施・管理するためのプラットフォームです。 機能は、教材コンテンツ(動画、ドキュメント、クイズなど)を一元的に配信・管理して 受講者ごとに学習の進捗や成績、受講履歴を記録・可視化します。 それらの機能を基盤にして、コースの割り当てや進捗管理、リマインダー送信など、教育業務を自動化することで学習の自動化・効率化が可能になります。 有名なLMSとしては、Moodle、Blackboard、CanvasおよびGoogle Classroomがありますが、これらのLMSは規模が大きく、管理が大変になりそうなので、管理がしやすくコストがかからないLMSを探していました。 条件としては、オープンソース、比較的最近に開発されて、様々な外部ツールとの連携が容易という条件で探したところ、Frappe LMSとLMS-django が該当しました。これから実際にPCにインストールしたうえ、トンネリングという技術で参加者に公開したうえで、選定したいと考えています。 どのLMSが使いやすいか、このブログに報告したいと思います。

「最高の勉強法」シリーズ3 アクティブリコールと散歩

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 「最高の勉強法」シリーズの3番目は、アクティブリコールです。これは、学んだことを思い出して整理し、メモ書きなどにアウトプットする学習方法のことです。大事なことは、思い出している間は何も見ないで自力で思い出すというところです。つまり、不完全でも思い出すという過程自体に効果を生む元があって、何かを見ながら繰り返し書いたのでは記憶は定着しないということを示しています。 ChatGPT作 それに最も適した行動はお散歩です。主催者は、難しい生成AI理論やプログラムを考えるときに、良くやっていますが、できるだけ何も持たないで、考えるテーマを決めてから散歩をします。帰るまでにまとめて戻ったときに、考えたことや整理したことをメモします。 vtmcの参加者には、この、学んだことを思い出す「アクティブリコール」をやってもらい、正解率の向上を体験してもらいたいと考えていますが、これも、7~30日ぐらいすぎないと、記憶の定着は実感できないという研究結果があります。だから、参加者に始めてもらうためには、精緻的質問と組み合わせるなどして、取り組みやすい環境を整備したいと考えています。

テキストはマークダウン書式で整備します

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 vtmcではテキストをマークダウン書式で整備しています。 ChatGPT作 マークダウン書式だと、文章を章と大見出し、中見出し、小見出しなどに階層化できますし、 文献の引用文も作成でき、 表も作れるし、画像の挿入でき、数式も表現できます。 さらに、ツールを使うとプレゼンもできるのです。今、どんどんマークダウン書式が便利になってきています。その要因の一つに、ChatGPTなどが解答にマークダウン書式を使っていることと関係あるかもしれません。 現在、主催者はTyporaというマークダウンエディタを使っていますが、すごく便利です。なんといっても、GhatGPTやPerplexityの回答がそのままの形で保存して使えます。

「最高の勉強法」シリーズ2 精緻的質問

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 前回のインターリービングに続いて、「最高の勉強法」で推薦している勉強法を実現するためのシステム作成シリーズの第2弾です。今回は、精緻的質問です。 ChatGPT作 精緻的質問というのは、設問に対する答えなどについて、「何でそうなるか」、という理由を自分に問いかけて、誰かに説明するように解説する学習方法です。確かに、大学で何人かで勉強しているグループの中では、周囲に解説している人が一番成績が良いことを主催者は見かけました。順番が逆だと言う人もいるかもしれませんが、主催者は説明することが知識を整理して定着させ、発想も広げると考えています。 では、どうやってシステムで実現するかですが、そこで生成AIに働いてもらいます( 伸びる相談相手 )。vtmcでは、独自の生成AI( 生成AIの解説 )と連動した学習システムを構築しています。それを利用して、設問を解いたら、生成AIが作り出したキャラクターが解説を求めて、解説したら、テキストと合っていれば、なるほどと納得するプログラムを準備します。 このプログラムでは、質問する頻度が問題になります。問題を解くたびに「何で?」と尋ねられると多くのヒトがやる気を失うからです。質問と納得をするキャラクターと頻度の設定は参加者とよく話し合って進めることになります。

繰り返しテストの名称を正解ループテストとします

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 不正解問題だけを再度解いて正解して全問正解になるまで回答するテストをvtmcでは開発して、Perfect Loop Testとして ご紹介しました( Perfect Loop Test )。ところが、どうも言葉の響きがしっくりこないので、 正解ループテスト と呼ぶことにします。 ChatGT この考え方は、アメリカの教育心理学者ベンジャミン・ブルームによって1960年代後半にマスタリーラーニングとして提唱されたもので、すべての学習者が一定の目標や基準を完全に達成することを目指す教育方法です。日本語では 完全習得学習 といいます。 マスタリーラーニングは、一つのテストを指すものではなく、ある程度大きな目標を指導者と学習者で設定して、学習者全員がそれをマスターすることを目標とした個人指導を含む指導プログラムを設定するというものです。ただ、この学習方法には指導側の大きな作業時間がコストがかかりますので、なかなか実現が難しかったそうです。 vtmcでは、生成AIを学習用に準備しますので、個人別の課題設定は生成AIが準備してくれるように準備をしています。そのため、マスタリーラーニングは実現できると考えています。その中で、その一部としての小さな目標を達成して学習を確認する手法として「 正解ループテスト 」を開発しました。 これからは、 正解ループテスト という言葉を覚えてください。

「最高の勉強法」シリーズ1 インターリービング

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 これからしばらくは、vtmcでは科目別の準備をしながら学びが続きます。 その間に、主催者は最新の勉強法理論に基づいて、効果的な勉強法を準備していきます。効果的な学習については、最近多数のエビデンスが報告されていて、例えば「繰り返し読むことの学習効果は低い」などの意外な傾向が科学的に証明されています。それらを自分の学習に役立てた、安川康介先生が書かれた本「科学的根拠に基づく 最高の学習法」( 紹介動画 )に主催者は注目しました。学習者が取り組む方法がわかりやすいだけではなく、論拠のエビデンスの有り無しも明確に書かれています。紹介された方法は誰でも始められますが、学習者には学習効果の実感が無いという問題があります。そこで、主催者は vtmc 参加者が自然と実現できて、学習効果を実感できる仕組みを整備することにしました。 ChatGPT作 安川先生はエビデンスがある効果的な学習方法として、4つを挙げておられます。 アクティブリコール、分散学習、精緻的質問とインターリービングです。 それぞれについては、このブログで取り上げるときに説明します。 仕組みとして実現が容易な順にシステムを準備するので、最初はインターリービングにしました。インターリービングは、スキルやテーマが異なる課題に交互に取り組む学習方法です。これなら、最初は科目を2科目選んで交互に解くように学習を進めれば良いので、整備することは比較的容易です。 でも、ただインターリービングで学習すれば良いというものではありません。科学的な証拠を参加者の皆さんに示して、効果を納得してもらってから開始することが大切です。インターリービングでの学習については、30日程度の期間が過ぎても記憶が定着していることを確認するまでは、学習者は実感できないということも示されているからです。

科目別の正解ループテストとテキストの準備が始まりました

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 4月になって、これまでの技術を使っての勉強と次のステップの準備が始まりました。 大まかに科目分類した公表済みの過去問について、解説する科目テキストを修正しながら形式を整えて、科目別の正解ループテスト(不正解問題だけを再度解いて正解して全問正解になるまで回答するテスト, Perfect Loop Test ) を作る際に、参加者が勉強しながら作っていく方法を話し合った結果、テキストを持ち寄って、復習しながら進めることになりました。科目としては全体のボリュームが限られてる科目から取り組みます。 ChatGPT作 一見、伝統的なやり方のように見えますが、参加者は復習の際には学びやすいツールを利用できますし、完成したテキストからは自動的に類似問題が生成できて、記憶の定着を確認できるようになります。 参加者には、Zoomで話しながら、また、テキストからどんな類似問題ができるかを話しながら、取り組む作業で確実に目標に近づくことを合意して作業を開始できました。